生殖医療

子宮鏡検査

シェア

子宮鏡:子宮の健康を把握するための重要な検査

子宮鏡検査は、子宮腔内の状態を確認し、妊娠や健康に影響を及ぼす可能性のある問題を診断・治療するためにとても効果的な検査です。子宮鏡をとおして、医師は子宮内膜ポリープや子宮筋腫、癒着などの有無をより正確に把握することができます。

なぜ子宮鏡検査が必要なのか?

子宮鏡検査は、以下のような問題の解決に役立ちます:
✓ 不妊症や習慣性流産:子宮内の環境が胚の着床に適しているかどうかを評価します。
✓ 内膜ポリープ、筋腫、癒着:病変の位置を確認でき、治療方針の検討に役立ちます。
◎検査のタイミング:月経が終わった後、排卵期の前(目安として月経周期の7〜11日目)に行うのが理想的です。
◎検査の流れ:細いスコープを子宮腔内に挿入し、子宮頸部から少量の液体を注入して子宮腔を広げ、血液や粘液を洗い流しながら内部を観察します。

軟性子宮鏡と硬性子宮鏡の違いについて

1. 軟性子宮鏡(HSC:ヒステロスコピー、直径約3mm)

‐特徴:診断目的の検査に用いられ、通常は麻酔不要です。
‐適応:異常出血、不妊症、習慣性流産の評価に適しています。
‐検査方法:細いスコープを子宮腔に挿入し、少量の液体で子宮腔を広げながら内部を観察します。
‐術後:軽い腹部の張りや少量の分泌物がみられることがありますが、これは通常の反応です。

2. 硬性子宮鏡(RSC:リセクトスコープ、直径約8mm)

‐特徴:診断と治療を同時に行える機器で、麻酔が必要です。病変をその場で処置できます。
‐適応:子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、癒着、子宮中隔などの治療に用いられます。
‐検査方法:腹腔鏡を使わず、腟から子宮腔内に挿入し、病変部位を直接処置します。
‐術後:軽度の不快感や少量の腟出血がみられることがありますが、通常の反応です。

子宮内膜ポリープの治療方法

子宮内膜ポリープとは、子宮内膜の細胞が異常に増殖してできる良性の腫瘍です。おりものの増加、月経不順、不妊、流産などの原因となることがあります。
治療法としては、一般的にポリープの切除が行われます。


ポリープ切除における電気メスとコールドナイフの違い

<従来の電気メス手術>
原理:高温の熱エネルギーを利用してポリープを切除します。
欠点:子宮内膜を損傷しやすい。手術時間が長く、回復にも時間がかかる。

<新型のコールドナイフ手術(スピードカットナイフ)>
原理:冷切開技術を用いて、安全かつ正確にポリープを除去します。
利点:子宮内膜を傷つけず、術後の回復が早いのが特徴です。


子宮鏡検査に関するよくあるご質問(Q&A)

1. 子宮鏡手術の後に出血があるのは正常ですか?
子宮鏡手術後に軽度の出血が見られることは正常です。ただし、大量出血や下腹部の激しい痛みが続く場合は、すぐに受診してください。

2. 子宮鏡手術の後、お腹に傷はできますか?
子宮鏡手術は低侵襲手術であり、膣から子宮腔にアプローチするため、お腹に傷ができることはありません。

3. 子宮鏡検査/手術の後、1日休む必要がありますか?
コールドナイフや硬性子宮鏡による手術を受けた場合、通常は術後30分〜1時間程度休憩し、意識がはっきりしていてバイタルサインが安定していれば、強い不快感がない限り帰宅できます。

4. 子宮鏡検査/手術の後、運動はできますか?
強い不快感がなければ、軽い運動は可能です。ただし、筋トレやジムなどの激しい運動は1週間程度休むことをおすすめします。

5. 子宮鏡検査/手術の後、性交渉はできますか?
術後1週間は性交渉を控えることをおすすめします。


WEB予約

今すぐ相談

セミナー