コラム

NUWA医療お役立ち健康コラム

NUWA医療お役立ち健康コラム

  • 生殖医療に関するコラム

    卵子がない・少ない場合はどうしたらいい?原因・症状・改善方法を解説

    不妊治療の過程で、「卵子がない」や「採れる卵胞が見つからない 」と言われるケースがあります。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)やホルモンバランスの乱れであれば治療による改善が期待できますが、高齢による卵子の質低下や染色体異常は、医学的に不可逆な生理現象です。

    この記事では、「改善できるケース」と「早めに卵子提供や体外受精を検討すべきケース」を整理し、時間と費用を無駄にしないための判断材料をわかりやすく解説します。




    一、 なぜ卵子の数は減るのか?「卵子がない」と言われる3つの原因

    女性の卵子の数は、生まれた時点ですでに決まっています。毎月の月経周期ごとに減少する一方で、増えることはありません。超音波検査で「卵子が見えません」と言われる背景には、主に以下の3つの原因があります。


    1. 遺伝・先天的な体質によるもの

    生まれつき原子卵胞が少ない女性もいます。これは医学的にはX染色体の異常と関係がある場合や、家族性の早発卵巣不全(POI)の遺伝的要因が関係している場合があります。 このようなタイプは若いうちからAMHの数値が異常に低く、30歳を迎える前に更年期の症状が出ることもあります。



    2. 病気や手術による影響

    代表的なのが「子宮内膜症(チョコレート嚢胞)」です。
    • 手術による影響:チョコレート嚢胞の摘出手術では、正常な卵巣組織まで傷ついてしまうことがあり、卵子のストックが大きく減少する場合があります。

    • 医療的なダメージ: 過去の抗がん剤治療、放射線治療、重度の骨盤内感染なども、卵胞環境を破壊し、卵巣機能低下につながる可能性があります。


    3. 加齢による卵子への影響

    最も多く、最も避けにくい原因です。35歳を超えると、卵子の「数」と「質」は同時に低下し始めます。 40歳を超える頃には卵子数だけでなく、染色体異常率も大幅に上昇します。そのため、高刺激の排卵誘発を行っても、採卵時に「卵子がない(空胞)」となるケースが少なくありません。



    二、 私の卵子は本当に少ないの?検査と評価方法

    「卵子がない」というショックな診断を受けた後、多くの女性が「何を基準に判断されているの?」と疑問を抱くのではないでしょうか。実は卵子の質と数は医師の経験や女性の年齢で判断するのではなく、現在の生殖医療では、卵巣機能を評価する代表的な検査として、以下の2つの方法で「在庫量」を確認することができます。



    1. AMH検査(抗ミュラー管ホルモン)

    AMHは、卵巣内の小さな卵胞から分泌されるホルモンです。簡単な採血検査だけで、現在の卵子の“在庫量”を推測できます。

    なぜAMHが重要なのか? AMHの数値の高さ=卵子の在庫量となります。もしAMHの数値が1.0未満の場合、卵巣機能が明らかに低下しているといえます。もし0に近い場合は、卵巣機能不全に近いという警告が出ている状態です。

    ポイント: AMHは月経周期に左右されにくいため、いつでも検査可能です。また、排卵誘発剤への反応予測にも重要な指標です。



    2. 胞状卵胞数検査(antral follicle count:AFC)

    経腟超音波を用いて生理開始直後(通常生理2~4日目)卵巣内の基礎卵胞数を確認する検査です。

    • なぜAFCが重要なのか?: AMHが「在庫量」なら、AFCは「今周期に育つ可能性のある卵胞数」です。AFCが3〜5個未満の場合、強い排卵誘発を行っても採卵できる成熟卵子の数はかなり少なくなります。
    • 空砲:医師は超音波検査で今周期採卵できそうな卵子があるかを確認します。誘発を行い、卵胞が育っていても採卵後卵子が入っていないケースもあります。これを「空胞(Empty Follicle Syndrome)」と呼び、卵子が成熟する機能の低下が疑われます。




    三、 排卵障害を引き起こす原因とは?

    検査で医師から「良い卵胞がない」「排卵していない」と言われた場合でも、必ずしも卵子がゼロという訳ではありません。それは卵子の在庫が無くなってしまったからではなく、排卵システムの異常で卵子が育っていないというケースもあるからです

    排卵障害の代表的な原因は下記の通りです。


    1. 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS):

    最も一般的な排卵障害です。PCOSの患者さまは実は卵巣内には無数の小さな卵胞があるものの、ホルモンの異常(男性ホルモン過多)などの影響で、卵胞が成熟なものに成長することができないのです。超音波検査をすると真珠のネックレスのような小さな黒い点がたくさん見えるものの、育ちそうな卵胞がないため、「卵子がない」と思われてしまうのです。


    2. 高プロラクチン血症 :

    ストレスや下垂体異常により、プロラクチン(通常は授乳中に大量に分泌されるホルモン)が過剰分泌される状態です。脳が「授乳中」と誤認識し、排卵を抑制してしまいます。その結果、卵巣が「休眠状態」となり、超音波で卵胞が確認できないことがあります。


    3.強いストレスや生活習慣 :

    女性の排卵は、脳の視床下部によって厳密にコントロールされています。 過度なダイエット、激しい運動、慢性的ストレスにより身体が「妊娠に適さない環境」と判断し、排卵を停止する指令を送ることがあります。これは一時的なケースも多く、ストレスの排除や投薬で回復する可能性があります。



    四、排卵障害に対してできること

    先ほど紹介したような状況の場合、以下の方法で改善が期待できることがあります。


    • ホルモン治療

    排卵誘発剤(クロミッドなど)や注射(FSH/LH)で卵巣に信号を送り、卵胞発育を促します。特にPCOSの患者さまには比較的良好な反応が得られるケースも多くあります。


    • 生活習慣と食生活の改善

    卵子の数を「増やす」ことはできませんが、食生活やコエンザイムQ10やDHEA等の抗酸化サプリで卵子の「質」の改善は期待できます。また、規則正しい睡眠とストレス軽減は、脳からの排卵指令を正常化するために非常に重要です。


    • 卵子凍結

    AMHの数値が良いものの現時点ではすぐには妊娠出産の予定がない場合、もしくは既に卵巣機能低下の傾向が少し見られる場合は「卵子凍結」をすることで将来の保険を残すことができます。




    五、それでも卵子がない場合-体質改善では難しいケース

    医療技術は日々進歩していますが、色んな排卵の薬や高級なサプリを使ったとしても、まだ「卵子がない」と言われてしまうことがあります。そんな時は以下3つのような「治療限界」に達している可能性があります。



    1. 早発卵巣不全 (POI/POF):


    これは単なる「排卵不順」ではなく、卵巣という“銀行”が早期に営業終了してしまった状態です。 40歳未満で、AMHが極めて低く、長期間無月経が続いている女性の場合、卵巣内の原始卵胞がすでに枯渇している可能性があります。



    2. 空胞化症候群:

    これは、不妊治療の中でも女性にとって最も挫折を感じやすい経験です。超音波では確かに卵胞が大きく育っているのが見えており、採卵手術まで予定されていたにもかかわらず、実際に医師が採卵を行うと「中が空だった」と判明するのです。

    • 空胞(EFS): このような状況は、通常、卵子の発育メカニズムに根本的な異常があること、あるいは卵子と卵胞壁が正常に分離できないことを示唆しています。

      もしこの現象が繰り返し起こる場合、薬を変更したり生活習慣を改善したとしても、使用可能な健康な卵子を得ることは極めて困難です。 


    3. 高齢による卵子の質と量の急激な低下 :

    • 卵子の質の低下 : このような場合はたとえ卵子を採取できたとしても、卵子内部のミトコンドリアの老化や、非常に高い染色体異常率(多くの場合90%を超える)によって、着床率は極めて低く、流産率は非常に高くなります。 

    • 終わりのない苦しみのループ :多くの女性が、「採卵 、受精失敗 、 流産 、 再び採卵」という繰り返しに陥っています。これは身体的な苦痛だけでなく、経済的・精神的にも大きな消耗をもたらします。



    六、卵子がないという困難を乗り越え、卵子提供で「赤ちゃんを持つ夢」を叶える


    しかし、卵子がないからといって、妊娠して自分の子どもを持つことが不可能というわけではありません。

    卵子提供」によって若く健康な提供卵子を移植することで、「卵子がない」という困難に直面していた多くのご家庭に、再び希望の光が灯されています。 



    1.なぜ日本人患者は次々と「海外での卵子提供治療」を選ぶのか? 

    日本国内でも卵子提供についての議論はありますが、法律上、商業的な卵子売買は禁止されており、さらに卵子提供のハードルが高く、情報も閉鎖的です。
    時間との勝負である女性にとって、「待つこと」そのものが最大のリスクとなります。

    そのため、法制度が整備され、医療技術も高水準である台湾が、日本人患者にとって第一選択となっています。

    日本人の卵子提供治療の成功例を見る:https://www.nuwacare.com/ja/stories/donor-recipient/1



    2. 台湾での卵子提供を選ぶ3つの大きなメリット


    • 法的保障が整っている : 台湾には厳格な《人工生殖法》があり、ドナー・レシピエント双方の権利義務(匿名性を含む)は法律によって明確に保護されています。治療プロセスも公開・透明化されており、安心かつ合法的に治療を受けることができます。
    • 長期間待つ必要なし:台湾では卵子ドナーが比較的多く、通常は治療を決心された後、比較的短期間で治療に進むことが可能です。
    • 高い移植成功率:ドナーは厳しい健康診断を通過した若い女性です。質の高い卵子を使用することで、1回の移植あたりの成功率を大きく高めることが期待できます。


    3. 国を超えた治療はもう障碍ではない:日本語スタッフによるサポート


    「言葉が通じないのでは」「台湾での通院は複雑そう」と不安に感じていませんか?当センターには、日本語専門のサポートチームがあります。

    事前のオンライン相談、日本国内での検査連携、台湾到着後の付き添いまで、「ワンストップ」でサポートを提供しています。 異国にいながらも、まるで日本にいるかのような安心感と専門性を感じていただけます。




    著者情報

    NUWA医療 生殖医療


    NUWA医療は、多くの不妊治療の権威や、豊富な体外受精(IVF)の臨床経験を持つ専門チームを結集しています。台北、桃園、台中に拠点を展開し、3つの高規格生殖センター、2つの漢方クリニック、そして3つの国際基準を満たす胚培養実験室(ラボ)を完備。あらゆるニーズに応える包括的な生殖医療サービスを提供し、それぞれの専門領域から、すべての家族が新しい命を授かるその日まで、寄り添いサポートいたします。

    主な診療、治療内容:不妊症治療、体外受精(IVF)、人工受精、卵子凍結、卵子提供及び生殖医療カウンセリング。
    NUWA医療は、高度な専門技術とぬくもりのあるケアで、すべての家族が新しい命を授かるその日まで、全力で寄り添いサポートいたします。👉 NUWA医療についてもっと詳しく

    2026.06.03

  • 生殖医療に関するコラム

    卵子の質を上げることは可能なの?「卵子の質」が下がる原因と、今すぐ始められる妊活の秘訣

    卵子の質を上げる核心は、卵子が育つ環境を整えることにあります。研究では、コエンザイムQ10やビタミンDなどの抗酸化栄養素の摂取、骨盤まわりの血流を改善する適度な運動、そして十分な睡眠の維持によって、酸化ストレスによる卵子へのダメージを効果的に抑えられることが証明されています。

    しかし、卵子の質が年齢とともに低下することは避けられず、不可逆的であるという現実にしっかりと向き合う必要があります。だからこそ、35歳未満の方には「卵子凍結」によって現在の状態を保存することが推奨され、高齢の方には現状を打破する選択肢として卵子提供を検討することが勧められるのです。ここからは、この選択が成功率を左右する重要な鍵となる理由について、さらに深く掘り下げていきましょう。



    一、卵子の質を確認する方法には何がある?


    多くの女性から「自分の卵子の質を事前に知る方法はありますか?」という質問をいただきます。しかし実は、卵子を体外に取り出して受精させる前段階では、医師であっても卵子の質を直接観察することはできません。その代わり、臨床現場では以下のような方法を用いて「間接的に評価」を行っています。


    1. 年齢(最も正確性の高い予測指標 )


    年齢は、卵子の質を評価する上で最も直接的な指標となります。年齢を重ねるにつれて、卵子内のミトコンドリア機能が低下し、染色体異常が発生する確率は自然と高まります。これは、現在の医学では完全に逆転させることができない生理的な限界です。


    2. ホルモン検査および超音波検査


    • AMH 指數: AMH(アンチミューラリアンホルモン)は主に卵子の『数』を示す指標ですが、数値が極端に低い場合、卵巣環境がストレスにさらされている可能性を示唆しており、間接的に卵子の質へ影響を及ぼすことがあります。
    • FSH(卵胞刺激ホルモン): FSHの値が過剰に高い場合、卵巣機能の低下を意味しており、排卵される卵子の質が不安定になる確率が高くなります。
    • 超音波検査による観察(AFC): 胞が育つスピードや大きさを観察します。卵胞の発育が遅かったり、大きさにばらつきがあったりする場合、通常は卵子の質が十分に理想的ではない可能性を反映しています。

    3. 体外受精(IVF)治療過程における反応


    これは、現時点で卵子の質を「間近に確認」できる唯一の方法です:

    • 受精率: 精子と卵子の受精(結合)の状況 。
    • 受精卵(胚)の発育スピード : 受精卵が順調に分割し、胚盤胞期まで発育できるかを観察します。
    • 染色体スクリーニング検査(PGT-A): これは現時点で最も精緻な最終確認です。胚の染色体をスクリーニングすることで、その卵子が健康な赤ちゃんへと発育する潜在能力を備えているかどうかを知ることができます。





    二、 なぜ卵子の質が低下するのか?主な原因分析


    卵子を育てるケアは確かに重要ですが、私たちは医学的な事実にも率直に向き合わなければなりません:生活習慣の改善は『卵子が育つ環境』を最良の状態に整えることはできますが、年齢が染色体に与える本質的な影響までを逆転させることはできないのです。


    1. ミトコンドリア機能の低下

    卵子は人体の中で最も体積が大きい細胞であり、受精後の細胞分裂には膨大なエネルギーを必要とします。このエネルギーを供給しているのが「ミトコンドリア」です。しかし、年齢を重ねることや環境ストレスが増加することにより、ミトコンドリア機能が低下します。その結果、受精卵の分裂プロセスが途中で途絶えてしまい、これが不妊治療でよく見られる「胚の発育遅延(発育不全)」の原因となるのです。


    2. 加齢に伴う染色体異常率の上昇

    これは、卵子の質に影響を与える最大の原因であり、かつ最も解決が困難な要因です。年齢を重ねるにつれて、卵子内部の紡錘体(ぼうすいたい)の機能が弱まり、染色体の分配ミスを引き起こしやすくなります。
    参考データ: 染色体の異常率は、35歳時点では約40%ですが、40歳を過ぎると70%〜90%へと急上昇します。

    このデータは、どれほど健康的な生活を送っていたとしても、高齢女性の卵子の質低下が避けられない現象である理由を明確に表しています。


    3. 酸化ストレスと骨盤内の血流悪化

    卵子の成熟には、酸素と栄養が持続的に供給されることが不可欠です。しかし、長期的な高ストレス、睡眠不足、運動不足などの状態が続くと、体内に大量の活性酸素(酸化ストレス)が発生し、卵母細胞にダメージを与えてしまいます。同時に、骨盤内の血流が不足すると卵巣へ十分な栄養が行き届かなくなり、卵胞が育つ品質が不安定になる原因となります。



    三、 黄金期を逃さない:卵子の質を上げるには?


    女性が一生に持つ卵子の数は生まれた時に決まっており、年齢とともに卵子の質が低下することは自然な現象ですが、卵子が育つ「発育環境」を最良な状態に整えることで、その老化をできる限り遅らせることは可能です。以下に、卵子の質を上げるための具体的なアドバイスをご紹介します。


    1. 抗酸化を意識した食事とサプリメント補給

    卵子は「酸化ストレス」に対して非常に敏感です。ビタミンCやEを豊富に含む食品を積極的に摂るとともに、地中海式食事法を取り入れることをおすすめします。さらに、以下のサプリメントも、臨床現場や妊活界で高い注目を集めています。


    • コエンザイムQ10: ミトコンドリアの活性化をサポートする 。
    • ビタミン D: 卵胞の発育および子宮環境と、極めて密接に関わっています 。
    • イノシトール(Inositol): 卵子の質を上げ、卵胞が正常な発育・成長をサポートします。
    • DHEA:採卵数の増加を期待できる、重要な「卵子ケア」の栄養素です。 



    2. 血流改善(温活)

    日本で非常にブームになっている「温活(おんかつ)」。理想的な基礎体温を維持し、体の冷えを防ぐことは、骨盤内の血液循環を促進するためにとても重要です。血流が良くなることで、卵巣へ酸素や栄養がスムーズに輸送され、卵子がしっかりと成熟するのを強力にサポートしてくれます。


    3. 質の高い睡眠とストレス管理

    細胞の修復に不可欠な成長ホルモンは、睡眠中に分泌されます。そのため、長期的に強いストレス環境にさらされていると、ホルモンバランスが乱れ、結果として排卵の質に悪影響を及ぼしてしまいます。


    4. 適度な運動

    ウォーキング(早歩き)やヨガ、ストレッチなどの適度な有酸素運動は、卵巣へ酸素や栄養がスムーズに輸送されるのを促し、卵胞の成熟をサポートします。

    ご注意: ただし、過度に激しい運動は体に過剰なストレスを与えてしまい、排卵を妨げたりなどの悪影響を及ぼす可能性があります。



    四、 卵子の質が低下したらどうする?あなたに最適な妊活方法の選択


    私たちが理解すべきなのは、卵子ケアはあくまで「現状を最適化」するものであり、加齢による「老化を元に戻す」ことはできないという点です。だからこそ、年齢に合ったそれぞれ異なる適切なアプローチが必要となります。



    1. 30~35歳 :今の卵子の質を保存する。 —— 卵子凍結 

    現時点でまだ出産の計画はないけれど、将来的な卵子の質の低下が心配という方にとって、「卵子凍結」は最高のタイムカプセルとなります。

    • メリット:若い頃に採卵した卵子は染色体の異常率が低く、将来融解した際の受精・妊娠成功率は、高齢になってから採卵する場合と比べて遥かに高くなります。

    • 日本の現状 :日本でも近年、キャリアやライフプランに合わせた「社会的卵子凍結」への理解と受け入れが大幅に広がっています。これは、将来の出産計画に備えて事前に準備を行うための、主流な選択肢となりつつあります。


    2. 35~40 歳 :年齢という「時間」と向き合う、効率を重視した妊活アプローチ   —— 体外受精

    この段階では、積極的に「卵子の質を上げる」取り組みを行うだけでなく、卵巣機能の急速な低下を防ぐためにも、できるだけ早期に体外受精(IVF)などの本格的な治療ステップへ進むことが推奨されます。



    3. 40 歳以上:生理的な制限を解決する希望 —— 卵子提供

    幾度の卵子ケアや採卵を繰り返しても、卵子の質の低下による胚の異常で体外受精が何度も失敗に終わるとき、私たちは一度こう自分に問いかける必要があります。「妊娠・出産の目的は、自分の遺伝子を遺すことだろうか?それとも、健やかな我が子を抱き、育てることだろうか?」と。




    五、 卵子の質に関するよくある質問のまとめ (FAQ)


    妊活という長くて先の見えない道のりの中では、心に様々な不安や疑問が出てくるのも無理はありません。ここでは、実際の診察室でよくご相談いただく重要な質問を厳選してまとめました。卵子を育てるケアや卵子の質に関する悩みに向き合い、今まさに一歩を踏み出そうと努力しているあなたへ、専門的でクリアな道しるべをお届けできれば幸いです。


    Q:卵子の質を上げるにはどのくらいの時間が必要か?

    A:卵子の元になる細胞が目覚めてから完全に成熟するまでには、約90日間かかります。そのため、生活習慣の改善やアプローチは、最低でも3ヶ月以上は継続することをおすすめします。


    Q:DHEA は本当に「卵子の質」を上げることができるのか?

    A: DHEAの主な機能は、卵巣の反応を改善して採卵数を増やすことです。しかし、卵子の質に対する改善効果には個人差があります。また、すべての方に適しているわけではないため、ホルモンバランスの乱れを防ぐためにも、服用前には必ず医師にご相談ください。


    Q:卵子の質が悪くても、体外受精で妊娠するチャンスはありますか?

    A: チャンスは十分にあります。その鍵を握るのが、PGT-A(着床前ゲノム染色体スクリーニング)検査を組み合わせることで、染色体が正常な胚を選び出すことです。もし、何度も試みても健康な胚が得られない場合は、これ以上「加齢による老化の壁」に貴重な時間を費やすのを避けるためにも、より成功率の高い医療アプローチへの移行を検討することが推奨されます。


    Q:もし海外(台湾)で卵子提供を受ける場合には、生まれてくる子供は法律上、誰の子供になりますか?

    A:卵子提供を受けられたご夫婦が、生まれてくるお子様の法的な父母となります。また台湾では、ドナーの匿名性が法律で厳格に保護されているため、ご家族のプライバシーが守られます。



    Q:高齢妊活中の方が卵子提供への移行を検討すべき時期とは?

    A:これは感情を伴う大きな決断ではありますが、医学的な観点からのアドバイスはこちらです:何度も採卵に失敗したり、胚の異常が続いたり、あるいは卵巣機能が著しく低下している場合は、妊娠に適したお体のベストな状態を逃さないためにも、できるだけ早く「卵子提供」の可能性について専門医に相談することをおすすめします。



    卵子の質について、お一人で悩んでいませんか?台湾での卵子提供サービスの詳細や、実際の成功事例についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ当院のオンライン相談をご予約ください。専門チームがあなたに寄り添い、夢を叶えるためのオーダーメイド計画をご提案いたします。



    六、卵子の質が良くない?「卵子提供」という選択肢で夢を叶える


    従来の治療法では卵子の質の改善が困難となったとき、「卵子提供」は多くの日本人ご夫婦が夢を叶えるための重要な鍵となっています。



    日本のご夫婦がなぜ台湾での卵子提供を選択するのか?


    現在、日本国内では卵子提供に関する法整備が十分に整っていないため、卵子ドナーを見つけることが極めて困難であり、多くの場合、数年以上の待機期間を要するのが現状です。これに対し、台湾の医療には以下のような圧倒的なメリットがあります。

    1. 法制度が完備されている:台湾の≪人工生殖法≫では、卵子の提供者(ドナー)と受給者(ご夫婦)の双方に対して厳格な法的規範と「完全な匿名性」が義務付けられており、すべてのプロセスが合法的かつ透明に進行します。

    2. 待機時間がない: 台湾には、若く健康な卵子ドナーの資源が非常に豊富に揃っているため、マッチングのスピードが極めて速く、高齢の患者様にとって最も貴重な時間を大幅に節約することができます。

    3. 高い成功率: 先進的なPGS(着床前ゲノム染色体スクリーニング)技術と、若く良質な卵子を組み合わせることで、妊娠成功率は大幅にアップします。






    著者情報

    NUWA医療 生殖医療

    NUWA医療は、多くの不妊治療の権威や、豊富な体外受精(IVF)の臨床経験を持つ専門チームを結集しています。台北、桃園、台中に拠点を展開し、3つの高規格生殖センター、2つの漢方クリニック、そして3つの国際基準を満たす胚培養実験室(ラボ)を完備。あらゆるニーズに応える包括的な生殖医療サービスを提供し、それぞれの専門領域から、すべての家族が新しい命を授かるその日まで、寄り添いサポートいたします。

    主な診療、治療内容:不妊症治療、体外受精(IVF)、人工受精、卵子凍結、卵子提供及び生殖医療カウンセリング。
    NUWA医療は、高度な専門技術とぬくもりのあるケアで、すべての家族が新しい命を授かるその日まで、全力で寄り添いサポートいたします。👉 NUWA医療についてもっと詳しく

    2026.06.03

  • 生殖医療に関するコラム

    子宮腺筋症があっても妊娠出産は可能?

    子宮腺筋症は子宮内膜症の一種で、内膜に似た組織が子宮の筋層に入り込んで子宮体部の肥厚を引き起こすため起こる疾患です。重症の場合では、不妊の原因となったり、妊娠後に流産や早産のリスクを高めることもあるので注意が必要です。


    子宮肌腺症與懷孕的應對法則


    臨床症例からみる、子宮腺筋症の治療方針

    では、体外受精治療を受けている34歳と37歳の患者さまの症例と治療についてご紹介します。

    お二人とも子宮腺筋症の問題がありCA125の値が基準値より高かったため、採卵後はすぐに移植を行わず一旦胚を凍結しました。
    そのうちお一人は卵巣機能が低下していたため、先に胚を貯める方法を選択しました。
    採卵を3回行い、幸いにも3~4個の胚盤胞を得ることができました。

    胚移植周期の前にリュープリン(下垂体刺激ホルモン作動薬の一種)を投与し、その後エストロゲンを内服して子宮内膜を整えました。

    その結果、お二人とも1回の移植で妊娠に成功し、現在は妊娠約6~7か月です。


    子宮腺筋症がありますが、自然妊娠はできる?

    答えは――可能です!!

    私の親しい友人が2人いますが、2人とも思春期の頃から子宮腺筋症による重い生理痛があり、しかもチョコレート嚢胞も合併しており、とても苦労していました。

    そのうち1人は腹腔鏡手術を受け、もう1人は経口避妊薬による治療のみを受けていました。
    ですが幸運にも、結婚や出産について悩んでいた時期に、2人とも自然妊娠したのです!
    今ではすっかりママになり、子どもたちは歩いたり跳ね回ったりしています。

    そして今日は子宮腺筋症の患者さまの妊娠判定の日でした。
    程度は軽度から中等度の方で、先月末に人工授精から始めたいと治療に来られました。子宮内膜の状態はそれほど良好とは言えなかった(約7~8ミリ)のですが、今日の妊娠反応採血の数値はなんと1000以上!

    本当に嬉しく思っています。


    まとめ:
    妊娠に影響を与える要因は数多くありますが、現代は医療技術が発達しており、多くの解決方法が生まれています。しかし同時に、さまざまな「可能性」と「難しさ」も存在します。

    これは決して宿命論ではありません。ただ言えるのは、信じる気持ちを持ち続けること。そうすれば、きっと良い知らせが訪れるでしょう。私たちも心からそう願っています。


    著者情報
    NUWA生殖医療センター ― 沈孟勲(シェン・モンシュン)医師

    専門分野:
    子宮内膜症、体外受精(IVF)、人工授精、卵子凍結、卵巣機能異常、早発卵巣不全、子宮鏡手術、高度婦人科手術、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、内分泌異常、卵子研究、未成熟卵子の培養

    2026.02.11

  • 生殖医療に関するコラム

    卵子凍結前に必ずチェック!年齢などに制限はある?手順・費用や妊娠したいときの方法について

    卵子凍結の治療はどのように進めていくのでしょうか?何歳まで可能?また、費用はいくらかかるのでしょうか?
    女性にとっての「妊娠黄金期間」は 25 歳から 35 歳とされており、この時期は卵子の質が最も良いとされています。35 歳以降は卵巣機能が徐々に低下し、特に 38 歳を過ぎると急激に低下します。
    しかし、現代女性は仕事やライフプランの影響により、結婚年齢が年々遅くなる傾向にあります。そのため、妊孕性(生殖能力)をどのように保存するかが、新しい時代の課題となっています。
    そこで、選択肢の一つとして挙げられるのが卵子凍結です。
    本記事では、卵子凍結の流れとよくある質問について詳しく解説します。

    凍卵年齡有限制?詳解凍卵前必知條件、流程、費用與常見問題

    卵子凍結とは?推奨される年齢・対象者

    医療技術と科学の進歩により、卵子を凍結して保存し、将来の生殖能力を守ることが可能になりました。現代女性はこの技術を活用することで、あらかじめ「卵子の力」を保存し、年齢に左右されにくいライフプランを立てることができます。では、卵子凍結はいつ行うのが適切なのでしょうか?また、どのような場合に卵子凍結がすすめられるのでしょうか?

    卵子凍結の推奨年齢

    NUWA医療の医師によると、卵子凍結に適した年齢は 30~35 歳 とされています。
    一般的に、健康状態が良好な女性が排卵期に性交渉を行った場合、20~25歳での妊娠率は約50%、26~35歳では約40%、そして36~40歳では約30%とされています。

    卵子凍結が適しているケースは?

    では、どのような女性に卵子凍結が勧められるのでしょうか。
    以下の5つのタイプに該当する方は、専門の医療機関でご相談になることをおすすめします。


    • ✅ 将来の妊娠を希望しているがん患者の方
    • ✅ 30 歳以上で、将来的に妊娠の可能性を残しておきたい方
    • ✅ 卵巣機能の低下や早期老化があり、体外受精治療に向けて十分な卵子数を確保したい方
    • ✅ 子宮内膜症のある方
    • ✅ 家族歴のある方


    なぜ卵子凍結をするの?その理由とメリットを解説

    卵子凍結をする二大理由

    卵子凍結は、近年、現代女性の間でますます注目度が上がっている重要な選択肢の一つです。
    その主な理由の一つは、年齢とともに卵子の質が明らかに低下することにあります。臨床的な観察によると、35歳以降は卵巣機能が顕著に低下し、38歳を過ぎるとさらに急激に衰えるとされています。そのため、多くの女性が身体の状態が良好なうちに卵子を凍結保存することを選択しているのです。
    もう一つの理由は、晩婚化・晩産化が進む現代社会の背景です。仕事でのキャリア形成や人生設計、あるいはまだ適切なパートナーに出会っていないなどの理由から、理想的な年齢で妊娠することが難しい女性も少なくありません。
    卵子凍結は、こうした状況の中で「将来の妊娠の可能性」を維持し、自分自身の選択肢を広げるための手段となります。
    さらに、一部の女性は健康上の理由、例えばがん治療(化学療法など)によって将来の生殖能力に影響が及ぶ可能性があります。そのような場合、治療前に卵子凍結を行うことで、将来の妊娠に向けた重要な備えとすることができます。

    卵子凍結の5つのメリット

    卵子凍結は、単に出産時期を先延ばしにするための方法ではなく、人生の転機においても女性がより主体的に選択できる力を与えてくれるものです。以下は、卵子凍結によって得られる具体的なメリットです。
    • 若い卵子の質と数を保つことが可能:将来の妊娠年齢が高くなった場合でも、卵子そのものの質は凍結時の状態が保たれるため、妊娠成功率の向上が期待できます。
    • 出産へのプレッシャーを軽減し、人生のペースを自分でコントロールできる:「年齢のタイムリミット」に追われることなく、適切なタイミングで出産について考えることができます。
    • 体外受精治療と組み合わせることで、より柔軟な選択が可能:将来、補助生殖医療による妊娠が必要になった場合でも、凍結卵子を事前の備えとして活用でき、再度の排卵誘発の負担を軽減できます。
    • 卵巣機能低下に備えるための保障:ご家族に早発閉経の既往がある方にとっては、早いうちに卵子凍結を行うことで不妊リスクを低減する手段となります。
    • 採卵回数を減らし、身体への負担を軽減:一度に複数の卵子を凍結保存しておくことで、将来の体外受精治療において毎回排卵誘発を行う必要がなくなり、身体的負担を抑えることができます。
    総合的に見ると、卵子凍結はもはや一部の人だけの選択肢ではなく、自分の将来に向けて主体的に準備をする女性に選ばれ続けている生殖医療の一つとなっています。
    妊孕性の保存、妊娠の可能性を高めること、そして人生の各段階に余白を持たせるためにも、卵子凍結は検討する価値のあるライフプランニングの手段と言えるでしょう。

    卵子凍結の費用と流れについて 

    卵子凍結の治療費用は、概ね 9 万~12 万台湾ドル(薬代および初年度の保管費用を含む) からとなります。
    実際の費用は、個々の卵巣機能の状態、医師の専門的な評価、薬剤の使用計画などによって差が生じます。
    治療の流れは、おおむね以下のステップで進められます:


    STEP1:診察予約

    診察予約を行い、自身の状況を詳しく医師にお伝えください。
    これにより、医師の適切な評価や治療スケジュールの調整に役立てることができるためです。

    STEP2:生理周期に合わせた再診

    月経周期の 2~3日目 に診察を行います。
    卵子凍結治療を開始する前に、血液検査や超音波検査を実施します。
    STEP3:排卵誘発
    治療開始後は医師の診断に従って排卵誘発剤の注射や投薬を行います。
    治療サイクル中は、2回程度超音波検査のためにご来院いただきます。
    STEP4:採卵手術と卵子凍結
    通常治療開始から11~14日目に採卵手術を行います。手術前には医師の指示に従ってトリガー注射を行います。

    採卵後は卵子の成熟度に応じて凍結保存されます。
    NUWA医療で卵子凍結を行った場合は、専用アプリで自分の凍結個数を確認することができます。
    一般的には、10~14日間ほどで卵子凍結治療が完了します。
    毎日排卵誘発剤を注射(あるいは長時間作用型を使用)し、医師が卵胞の成長をこまめに追跡します。

    注射方法はNUWA医療のカウンセラーが丁寧に指導。卵胞が十分な大きさに成長したらトリガー注射を投与し、採卵手術日を決定します。

    卵子凍結に後遺症はあるの?

    多くの女性が卵子凍結を検討する際、最も心配するのは治療による後遺症やリスクです。
    実際には、ほとんどの女性は治療後すぐに日常生活に戻ることができ、よくみられる不快感も一時的なもので、自然に改善することが多いです。
    リスクとして、最もよく挙げられるものは「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」ですが、発生率は 5%未満と低いです。
    特に、若年者、痩せ型、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、または卵胞数が 15~20 個以上の方に発生しやすい傾向があります。
    多くは 数日で自然に回復しますが、一部では腹部膨満感、吐き気、嘔吐、めまいなどの症状が出ることもあり、ごく稀に短期間の入院治療 が必要となる場合があります。

    また非常に稀ですが、卵巣捻転にも注意が必要です。
    これは排卵誘発によって卵巣が一時的に腫れた時に、激しい運動や衝撃を受けることで卵巣が回転することで急性の腹痛を引き起こす可能性があります。発生頻度は極めて低いですが、医師からは安全のために治療サイクル中のジャンプ・ランニング・激しいヨガなどの強度の高い運動を控えるよう指示されます。突然激しい腹痛が起きて自然に収まらない場合は、必ず速やかに医療機関を受診してください。

    医師による綿密なモニタリングと個別に合わせた薬剤調整を行うことで、卵子凍結は比較的安全な治療だといえます。リスクを理解し、適切な注意を払うことで安心して卵子凍結に臨むことができます。

    卵子凍結後に、妊娠したい場合は?
    卵子凍結を終えた多くの女性が最も気になるのは、「卵子凍結後、妊娠したいときはどうするのか」という点でしょう。
    赤ちゃんを迎える準備が整った時点で、医師は身体の状態や計画に応じて凍結卵子の解凍プロセスを行います。
    一般的に、卵子凍結後の妊娠は体外受精を用いた治療により進められます。主なステップは以下の通りです。

    1. 卵子の融解
    液体窒素で保存されていた卵子を融解します。NUWA医療では、卵子の解凍後生存率は 95% 以上と高い水準を誇ります。
    2. 精子と卵子の受精
    解凍した卵子とパートナーの精子を結合させ、体外受精を行います。
    一般的な方法には 従来型IVFまたは 顕微授精(ICSI) があり、どちらの方法によるかは精子の状態に応じて決定されます。
    3. 胚の培養と移植
    受精した卵子を培養して胚に成長させ、医師が状態の良い胚を選択して女性の子宮に移植します。このステップが「胚移植」であり、卵子凍結後の妊娠における重要なプロセスです。
    4. 黄体ホルモン補充と妊娠確認
    胚移植後、医師は子宮内膜を適切に維持するための薬剤を処方し、約2週間後に妊娠判定を行います。

    卵子凍結後の妊娠成功率は、卵子を凍結した時の年齢や卵子の質、融解後の卵子生存率、そして胚培養室の技術レベルにより影響を受けます。
    一般的に、35歳までに凍結した卵子は質が良く、凍結卵子の数が十分であれば、将来の妊娠成功率は高くなります。さらに、専門の生殖医療チームと高規格の胚培養室環境を活用することで、妊娠の可能性はさらに向上します。

    卵子凍結に補助はある?よくある質問を一挙解説

    Q1:卵子は何個凍結すれば十分ですか?

    卵子の質は年齢とともに低下するため、年齢が高いほど、将来妊娠を希望する場合に必要な卵子の数は増えます。NUWA医療の専門医の経験によると、70%の妊娠成功率を目標とした場合の目安は以下の通りです:
    ✅35歳:およそ 8個
    ✅38歳:およそ 20個
    ✅40歳:およそ 35個
    ただし、上記の数は 将来1人目の出産を想定した目安 です。2人目、3人目を希望する場合は、より多くの卵子を凍結する必要があります。

    Q2:採取した卵子はどこに保存されるのですか?

    採取したすべての卵子は、マイナス196℃の液体窒素中で保存されます。
    胚培養室は厳密な監視システムと停電時でも温度を維持できる管理体制が必要で、液体窒素の量も常時チェックする必要があります。
    「NUWA医療胚培養室」では、24時間体制の生殖モニタリング警報システムを構築しており、中央管理システムによって胚培養士が常に各種数値を監視しています。
    このように卵子凍結の環境を徹底的に管理することで、卵子の品質を確保しています。

    Q3:卵子凍結で卵子が早く減って、更年期が早まることはありますか?

    産まれたばかりの女児の卵巣には、生まれた時点で約200万個の一次卵母細胞 が存在します。
    女性は一生の間(思春期から更年期まで) でおよそ400回の排卵周期 を経験し、各周期で1個の卵子が排卵されます。残りの数十万個の卵母細胞はホルモンの影響で自然に成熟せず、排卵可能な卵子にはなりません。
    卵子凍結治療は、薬剤を用いて排卵を誘発し、本来その周期で自然に萎縮する卵胞にも成長する機会を与えるものです。そのため、更年期を早める心配はありません。

    Q4:卵子凍結に国や自治体の補助はありますか?

    現在、台湾では卵子凍結の補助を行っている自治体は以下の通りです:
    台北市、新北市、桃園市、新竹市、台中市、花蓮県

    最新の補助情報については、各自治体の公式発表をご確認ください。
    台北市政府
    新北市政府
    桃園市衛生局
    新竹市衛生局
    台中市政府
    花蓮県政府

    どこで卵子凍結を行うのが良い?NUWA医療の8つの強み

    卵子凍結を考えているものの、どの生殖医療機関を選べば良いか迷っていませんか?
    そんな方には、次の8つの強みを持ち、多くの方にお選びいただいているNUWA医療をおすすめします。


    1. 大手グループ生殖医療センター
    NUWA医療は、台北・桃園・台中 の3都市に、高規格の体外受精(IVF)生殖センターを3か所、さらに漢方クリニックを2か所運営しています。総勢百名の医療スタッフが、充実した生殖治療サービスを提供しています。

    2. 国際水準の胚培養室
    NUWA医療の胚培養室は、厳密な監視システムと停電時でも温度を維持できる管理体制を整えており、液体窒素の量も常にチェックしています。精子・卵子・胚が安心して保存される環境を提供しています。

    3. 高い卵子融解生存率
    国際規格の胚培養室と豊富な経験を持つ胚培養士の熟練した技術により、凍結卵子の解凍生存率は96.3% に達しています。安心して卵子をお任せいただけます。

    4. 心温まるサービス
    NUWA医療は、温かみのあるサービスと診察を提供することに力を入れています。卵子凍結治療中も女性がリラックスできる環境を整えており、従来の病院の冷たいイメージとは異なります。
    診察から手術までプライバシーにも配慮しています。

    5. 注射サポート
    専任スタッフによる排卵誘発剤の注射サービスをご提供。卵子凍結治療中の方の注射に対する心理的負担を軽減します。

    6. 90分で迅速に検査結果を確認可能
    貴重な時間を節約できるよう、NUWA医療では 「AMH検査結果が採血当日に分かる」という効率的な運営を行っています。
    卵子凍結治療に入る前に、AMH(卵巣内の卵子在庫量を示す重要な指標)を採血で検査します。検査結果は、採血から90分で確認することができます。

    7. 個別にカスタマイズされた治療プラン
    患者一人ひとりの状況に合わせて、医師と相談のうえ カスタマイズ治療 が可能です。
    薬剤や注射のスケジュールを調整することで、何度も通院や注射を繰り返す必要がありません。
    例として、長時間作用型排卵誘発剤注射は 1回の注射で6〜7日分の効果があり、注射が苦手な女性にとって大きな助けになります。
    ただし、長時間作用型注射は全ての方に適しているわけではないため、治療前に卵子凍結治療の効果を最大化できる方法を医師とご相談ください。

    8. 漢方医による体調管理
    NUWA漢方の専門医チームが、卵子や子宮の養生 をサポートします。
    西洋医学の薬や注射と組み合わせ、必要に応じて薬剤を調整することで、卵子凍結治療をよりスムーズに進めることができます。




    自分の状態の良い卵子を早めに保存し、将来の妊娠計画に備えたいなら、卵子凍結はあなたにとって最適な選択肢です。
    NUWA医療では、専門医があなたに合わせたカスタマイズ治療プランを提案するだけでなく、治療中もきめ細やかなサポートで安心・安全に進められるよう配慮しています。
    卵子凍結について気になることがあれば、ぜひオンラインで診察予約のうえ診察室で医師とじっくり話してみてください。人生の大切な計画をしっかりとサポートいたします。


    著者情報
    NUWA生殖医療センター
    NUWA医療は、不妊症の権威と豊富な体外受精(IVF)臨床経験を持つ専門チームが集結しています。
    台北・桃園・台中に、高規格の生殖センター3か所、漢方クリニック2か所、国際水準の胚培養実験室3か所 を設置し、充実した生殖医療サービスを提供。すべてのご家庭が妊活に安心して取り組めるよう伴走いたします。

    主なサービス内容:不妊症治療、体外受精(IVF)、人工授精、卵子凍結、卵子提供、生殖カウンセリング

    NUWA医療は、専門技術と心のこもったケアで、すべての家庭の妊娠実現をサポートします。👉 詳しくはこちら:NUWA医療について


    2026.01.15

  • 生殖医療に関するコラム

    身体の変化が出るのはいつから?胚移植後に現れる兆候と妊娠初期症状

    採卵と胚培養、そして胚移植を終えると、体外受精治療は重要な待機期間に入ります。多くのプレパパ・プレママにとって、この期間は期待に胸が膨らむ一方で、「移植後、いつから体に変化が出るの?」「この感覚は、胚が無事に着床したサイン?」など、色々と気になる時期でもあります。
    実際には、胚移植後に明確な兆候が現れるかどうかは個人差があります。
    感じられる体の変化はホルモンの影響や着床による反応によるもの可能性もあるため、妊娠が成立したかどうかは妊娠検査薬や血液検査によって確認する必要があります。

    本記事では、胚移植後に起こり得る体の反応や注意点やよくある質問についてご紹介します。

    植入後幾天有感覺?試管嬰兒胚胎植入後的徵兆與懷孕症狀


    胚移植日はどう決める?胚はどのように着床する?

    自然な生理での妊娠のながれを例に挙げましょう。
    まず、排卵後に卵子と精子が卵管内で出会い、受精が成立することで受精卵が形成されます。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管を通って子宮へと移動し、子宮内に到達してから胚の「着床」がスタートします。着床は、排卵後およそ5~9日目に起こるとされています。

    そのため、生殖補助医療では、体外受精後の胚は培養室で5~6日間培養し、「胚盤胞(はいばんほう)」の段階まで成長させたうえで、適切な胚を選択して子宮内へ移植します。


    胚移植の流れと注意点

    胚移植は内診の姿勢で行われます。
    医師は腟鏡(ちつきょう)を使用して腟を開き、子宮頸部の入口を確認したうえで、移植用のカテーテルを子宮内の適切な位置まで挿入し、胚を子宮内に戻します。
    移植の際は、一般的に腹部超音波検査を併用して位置を確認します。膀胱がある程度膨らんでいる方が子宮の位置を確認しやすいため、事前に水分を摂って尿をためておくよう勧められることがあります。

    胚移植後の体の変化とよく見られる兆候

    移植後1週目:ほとんど自覚症状がないことが多い

    胚移植後およそ1週間は、特に目立った感覚や症状を感じない方が多数ですが、これは正常なことです。中には、軽い下腹部の違和感や鈍痛、少量の出血(着床出血)、だるさといった軽微な体調の変化を感じる方もいます。

    これらは、子宮内膜に胚が着床して接触が始まることで起こる反応と考えられています。

    移植後2週目:ホルモン変化の時期

    移植後2週間ほど経つと、体内のホルモンバランスが変化し始めます。
    黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えることで、次のような症状が現れることがあります:
    乳房の張りや痛み、継続的な基礎体温の高温期、気分の浮き沈み、情緒の変化

    植入後幾天可以驗孕?常見的驗孕方式比較

    胚移植後、いつから妊娠検査ができる?検査方法の比較

    胚移植後10~14日目頃に再度クリニックを受診し、妊娠しているかどうかを確認することが推奨されています。主な妊娠検査の方法には、血液検査と尿検査の2種類があります。

    血液検査では、血中のβ-hCGの濃度を測定します。妊娠の有無を確認できるだけでなく、その後の胚の発育状況を経過観察できる点で、精度が高い検査方法です。
    一方、尿検査は市販の妊娠検査薬(検査スティック)を使用する方法で、手軽に行えるという利点がありますが、検査を行う時期や製品の感度によって正確性が左右されることがあります。
    より正確な結果を得るためには、生殖医療専門医が指示する検査日に従って妊娠検査を行うことが大切です。

    胚移植後に注意したいポイント

    胚移植後は、体にさまざまな変化が現れることがあります。その多くは着床過程に伴う自然な反応ですが、中には早めに医師へ相談したほうがよい症状もあります。安全で順調な妊娠経過のためにも、体調の変化には注意しましょう。

    胚移植後によく見られる症状:

    • 下腹部の違和感・少量の出血:移植後初期に一時的な鈍痛や着床出血が見られることがあります。これは、胚が子宮内膜に着床しているサインの可能性もあります。
    • 乳房の張り、だるさ、体温の上昇:ホルモンバランスの変化による反応で、妊娠初期症状の可能性もあります。
    • 吐き気、だるさ:着床がうまくいった後に現れる妊娠の初期兆候である場合があります。
    • 気分の浮き沈みや強い眠気:これらも、よく見られる妊娠初期の症状の一つです。

    早めの受診が必要となる注意すべき症状:

    • 強い腹痛が続く場合:痛みが強く、長時間続いたり日常生活に支障をきたす場合は、速やかに受診して、子宮外妊娠やその他の異常がないか評価を受けてください。
    • 出血量が多い場合: 月経よりも多い出血や血の塊の排出がみられる場合、または激しい痛みを伴う場合は、早急な医療機関での診察が必要です。

    症状がなくても、失敗とは限らない!

    胚移植後の体の反応には大きな個人差があります。
    ほとんど自覚症状がなくても妊娠が成立する方もいます。また、症状がはっきりあったとしても最終的には妊娠検査の結果で判断する必要があります

    少しでも不安な症状や疑問がある場合は、早めに主治医へ相談、または受診して確認することが大切です。妊娠経過を安定して進めるためにも、無理をせず体を大切にしてください。

    影響胚胎著床成功率的4大關鍵因素


    胚の着床成功率に影響する4つの重要なポイント

    1. 年齢:年齢は、体外受精の成功率に最も大きく影響する要因の一つです。年齢が上がるにつれて卵子の質が低下し、それに伴い妊娠率も下がる傾向にあるからです。
    2. 精子・卵子および胚の質:精子と卵子の健康状態は胚の質に影響し、結果として胚移植の成功率を左右します。PGS(PGT-A)を行い、染色体に異常のない胚を選別し移植することによって妊娠率を高めることが可能です。
    3. 子宮内膜の状態:子宮内膜の厚さや形態も、胚が着床するための重要な条件の一つです。
    4. 医療チームと設備:医療チームの経験や技術力、そして医療設備の充実度も、治療成功を支える大切な要素です。

    関連記事:

    胚の着床成功率を高めるには?

    • 栄養と食事:胚移植後は、バランスの良い食事を心がけ、必要な栄養をしっかり摂ることが大切です。
    • 規則正しい生活と適度な休息:休息は心身の安定に欠かせません。ただし、適度な散歩や軽い運動は血流を促進するため、着床を促す効果も期待できます。
    • 気持ちをリラックスさせる:過度なストレスは、胚の着床に影響を与える可能性があります。リラックスできる時間を作ることや、呼吸法・軽いストレッチなどで心身を落ち着ける工夫もおすすめです。

    胚胎植入後常見問題解析


    胚移植後によくある質問 Q&A

    Q1:胚移植後にできること・避けるべきことは?

    胚移植後は、規則正しい生活と十分な休息、バランスの良い食事、必要な栄養を十分に摂取することが大切です。また、医師の指示に従って黄体ホルモンなどの薬を服用してください。お薬が合わない場合は医師に相談して調整してもらいましょう。自己判断で中止しないでください。

    Q2:胚移植後、いつ妊娠検査ができる?β-hCGの値はどれくらいで妊娠と判断できる?

    一般的には、胚移植後10~14日目に再診して妊娠の有無を確認します。
    血中のβ-hCGが5 mIU/mL以上であれば妊娠の可能性があるとされます。

    Q3:もし胚移植がうまくいかなかったら、次はどうする?

    胚移植が成功しなかった場合は、医師と一緒に原因を考えることが大切です。

    考えられる原因としては:
    • 胚の発育停止
    • 胚の染色体異常
    • 子宮の状態
    • 着床のタイミング(着床の窓)
    • 免疫関連の問題
    などがあります。原因に応じて、追加の検査や治療を行い、次のステップを検討します。


    関連記事:




    NUWA生殖医療センター – 吳兆昀(ウー・ジャオユン) 医師

    専門分野:不妊症、人工授精、体外受精、卵子凍結、妊孕性の保存、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮内膜症、腹腔鏡手術、子宮内視鏡手術


    👉 NUWAについてもっと知る




    2026.01.06

  • 生殖医療に関するコラム

    はじめての不妊症検査でよくある質問~子宮鏡とはどんな検査?卵管造影は痛い?

    「不妊症検査」や「体外受精(IVF)治療」について、さまざまな疑問をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
    今回は不妊症の初診時によくいただく質問をご紹介。子宮鏡、卵管造影、卵子の凍結保存期間、そしてPGT-A(PGS)による産み分けが可能なのか・・などについてお答えします。


    不孕症初診常見問題:子宮鏡是什麼?HSG 會痛嗎

    「子宮鏡」とは?

    子宮鏡とは、細い内視鏡を子宮腔内に挿入し、子宮内部の状態を観察する検査です。診断目的にも治療目的にも用いられます。
    通常、超音波検査で何らかの異常が疑われる場合に行われ、以下のような状況があると子宮鏡検査を実施することがあります。
    • 子宮内膜ポリープ
    • 子宮筋腫
    • 着床前の評価
    • 流産を繰り返したことがある場合


    「卵管造影」はとても痛い検査ですか?

    卵管造影とは、子宮腔内に注入した造影剤が左右の卵管から流れ出るかどうかを確認する特殊なX線検査の一種です。これにより、卵管が通っているかどうか、自然妊娠が可能かどうかを判断します。

    痛みの感じ方については個人差が大きいです。痛みに対する耐性は人それぞれで、まったく痛みを感じず、検査後すぐに仕事に行ける方もいれば、生理痛のような子宮の収縮感がある方もいます。強い痛みを感じる方もいますが、卵管が両側とも通っていない、または詰まっている場合のことが多く、子宮腔内の圧が高くなることで痛みを感じやすくなります。

    そのような場合、私は患者さんにできるだけリラックスして、両脚に力を入れて閉じないようにお願いしています。これは簡単なことではないと分かっていますが、リラックスすることで骨盤内の筋肉も緩み、痛みを感じにくくなるからです。

    卵子や胚胎はどのくらいの期間、凍結保存できる?

    現在、卵子や胚胎はいずれも急速凍結法(ガラス化法)で、液体窒素の中に保存されています。この技術はすでに十分確立されたものであり、凍結した卵子や胚胎は10年以上にわたって保存しても問題ないとされています。

    PGSで赤ちゃんの性別を選ぶことはできる?

    PGS(PGT-A)による胚胎生検では、受精卵(胚)の染色体が正常かどうかを調べることができます。この技術により性別を判別すること自体は可能ですが、台湾では法律により性別選択は禁止されています。
    何よりも大切なのは、健康な赤ちゃんを授かることだからです。

    どのようなときに「生殖医療専門医」を受診すべき?

    以下のいずれかに当てはまる場合は、医師への相談をおすすめします:
    1. できるだけ早い妊娠を希望している
    2. 不妊症の定義に該当する場合:35歳未満で1年間避妊せずに妊娠しない場合、35歳以上で半年間避妊せずに妊娠しない場合
    3. 特別な問題がある場合:月経が長期間不規則である、子宮内膜症がある、流産を2回以上経験しているなどの場合は、生殖医療専門医への受診が勧められます。

    また、不妊の原因は男性側にあることもあります。例えば、精巣の外傷歴がある、化学療法を受けたことがある、鼠径ヘルニアの手術歴がある場合などです。よく見られるのは、精子数が少ない、または精子の運動率が低いといった問題ですが、これらは生殖医療専門科で検査を受けて初めて分かります。

    生殖医療専門医が必要な検査を行い、現在の妊孕力を評価したうえで、あなたに最も適した妊娠準備の方法を提案します。





    筆者
    NUWA生殖医療センター 詹欣雨(ジャン・シンユ) 医師

    専門分野:
    不妊症、生殖保存(卵子凍結・胚凍結・精子凍結)、体外受精(IVF)、人工授精、子宮鏡検査、早発閉経、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜症、反復流産。



    2025.12.30

  • 生殖医療に関するコラム

    自然周期移植・ホルモン補充周期移植とは?|体外受精でよくある選択肢

    体外受精(IVF)治療において、胚移植は妊娠率に大きく影響する重要な段階です。
    臨床では主に、「自然周期移植」「ホルモン補充周期移植(人工周期)」の2つの方法が用いられています。
    これらに絶対的な優劣はなく、月経周期の規則性、子宮内膜の状態、そして医師の臨床的判断をもとに、一人ひとりに適した方法が計画されます。

    本記事では、それぞれの方法の特徴をご紹介するとともに、実際の症例を1つご紹介し、治療を検討されているご夫婦が進むべき方向を見つけるための参考としていただければと思います。
    醫師向個案解說試管嬰兒植入方式,協助選擇自然週期或藥物週期


    自然周期移植(Natural Cycle)とは?

    自然周期移植とは、女性本来の月経周期とホルモンの変化を活かし、超音波検査や血液検査によって卵胞の成熟度や排卵のタイミングを確認し、子宮内膜の状態が整った時点で胚移植を行う方法です。

    治療の流れ

    • 月経周期2~4日目:血液検査・超音波検査を行い、お身体の状態を確認します。
    • 月経周期10日目前後: 再診にて超音波検査を実施し、卵胞の発育状況や子宮内膜の厚さを確認します。
    • 同時に、エストラジオール(E2)、プロゲステロン、黄体形成ホルモン(LH)などのホルモン値の変化を継続的にモニタリングします。
    • 月経周期12~14日目:卵胞が成熟(通常18~20mm程度)し、子宮内膜の厚さが理想的な状態(一般的に7~8mm以上)に達した場合、医師の判断により排卵トリガー注射を行い、排卵を促します。
    • 排卵後3~5日目: 胚の発育段階に応じて胚移植日を決定します。
    • 例:5日目胚盤胞を移植する場合、多くの場合トリガー注射5日後に胚移植を行います。
    • 胚移植後: 医師の判断に基づき、必要に応じて黄体ホルモンを補充して子宮内膜の安定をサポートします。
    • 胚移植後12~14日目: クリニックで血液検査による妊娠判定を行います。

    メリット:

    • 月経周期が規則的な女性に適している
    • 使用する薬剤が比較的少ない
    • 自然な生理の状態に近い

    想定される制限:

    • 移植のタイミングが排卵に左右されるため、事前の計画が立てにくい
    • 複数回の通院によるモニタリングが必要
    • 周期に急な乱れが生じた場合、治療が中止となる可能性がある

    ホルモン補充周期移植(Hormone Replacement Therapy Cycle)とは?

    ホルモン補充周期移植(別名:人工周期、ホルモン療法)は、経口または注射によるホルモン薬を用いて、子宮内膜の厚さを調整・管理し、黄体ホルモンのサポートを行うことで、胚が適切なタイミングで着床できるようにする方法です。

    流れの紹介

    • 月経周期2~4日目:血液検査と超音波検査を行い、エストロゲン薬(通常は経口薬または貼付薬)を開始して、子宮内膜の増厚を促します。
    • 月経周期10~14日目: 再診にて超音波検査を実施し、子宮内膜の厚さを確認します。この時、血液検査によりホルモン値を確認し、子宮内膜が理想的な厚さ(通常7~8mm以上)に達しているか確認します。
    • 子宮内膜が十分な厚さになったら:子宮内膜が十分な厚さに達したことを確認したら、黄体ホルモンの投与を開始します(経口、膣座薬、または注射)。
    • 胚移植:胚の発育状況に応じて、適切な胚を移植します。
    • 胚移植後:エストロゲンと黄体ホルモンの補充を妊娠判定日まで継続します。
    • 移植後12~14日目:クリニックで血液検査による妊娠判定を行います。

    メリット:

    • 月経周期が不規則な方、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの方に適している
    • 移植のタイミングを事前に計画できるため、仕事をしている方や海外から通院する方に便利
    • 排卵異常による治療中止のリスクが比較的少ない

    想定される制限:

    • 薬の服用や注射が必要で、不快感を感じる場合がある
    • 通院によるモニタリングの回数は自然周期移植より比較的少ない

    自然周期 vs 薬物周期:流れと特徴の比較

    項目自然周期移植ホルモン補充周期移植
    (人工周期)
    適した方 月經週期規律、排卵正常 月經不規律、多囊、或需彈性規劃
    藥物使用 少量(黃體素為主) 需持續服用或打針
    治療スケジュールの管理 自然排卵に依存するため予測が難しい 時間を計画でき、管理しやすい
    通院回数 多め(排卵の追跡が必要) 比較的少なく、スケジュールに沿って進行
    想定されるリスク 排卵異常により治療中止の可能性 軽度の副作用(むくみ、乳房の張りなど)



    ケース紹介:双子の姉妹、異なる移植方法での体外受精成功ストーリー

    台湾・台中に住む37歳の双子姉妹は、卵巣早期機能低下、子宮内膜症、卵管閉塞により不妊に悩んでいました。
    不妊の原因はほぼ同じで、AMH値もわずか0.04の差(それぞれ1.46と1.42)しかありませんでした。
    その後、お二人は王懷麟医師のもとで体外受精(IVF)治療を受けることにしました。

    姉妹はそれぞれ異なる移植方法を選択しました。

    姉:ホルモン補充周期移植
    妹:自然周期移植

    移植方法は異なりましたが、偶然にも同じ日に移植が行われ、母の日の前日にお二人とも胎児の心拍を確認することができました。
    お二人とも妊娠に成功し、出産予定日も同じという、特別な妊娠ストーリーとなりました。

    雙胞胎姊妹分別選擇自然週期植入跟藥物週期植入,最後都成功懷孕,恭喜他們



    👉 関連記事

    自然周期移植とホルモン補充周期移植の選び方

    移植方法に絶対的な優劣はありません。重要なのは以下の点です。
    • 月経周期が規則的かどうか
    • 多嚢胞性卵巣や子宮内膜症などの既往があるか
    • 子宮内膜の厚さやホルモン状態

    そして最も大切なのは、専門医が検査結果や病歴をもとに、一人ひとりに最適な移植方法を提案することです。

    よくある質問(FAQ)

    Q1:自然周期移植の方が成功率は高いですか?

    A1: 現在の研究では、自然周期とホルモン補充周期の妊娠成功率はほぼ同等で、大きな差はありません。成功の鍵は、胚の質と子宮環境にあります。

    Q2:月経不順でも自然周期を選べますか?

    A2: 月経周期が不安定な場合、排卵のタイミングを正確に把握するのが難しいため、通常はホルモン補充周期を推奨します。ただし、最終的には医師の評価に基づいて決定します。

    Q3:ホルモン補充周期の副作用は重いですか?

    A3: むくみや乳房の張りなどの軽い不快感が出ることがありますが、多くの方は問題なく使用できます。医師が必要に応じて投薬量を調整します。

    Q4:移植方法は赤ちゃんの健康に影響しますか?

    A4: 影響はありません。自然周期、ホルモン補充周期いずれも安全な移植方法であり、赤ちゃんの健康に差が出ることはありません。


    NUWA生殖医療センター 王懷麟(ワン・ファイリン)医師

    専門:
    人工授精、体外受精、卵子凍結、不妊症の総合診断および治療、生殖内分泌、子宮内視鏡

    2025.12.23

  • 生殖医療に関するコラム

    日本人女性|台湾での卵子提供ガイド

    【日本人卵子ドナーの体験談】~ 知らない誰かに届きますように


    🌟台湾で留学・ワーキングホリデー中に誰かの人生を変えるお手伝いを🌟

    これから台湾へ留学する予定の方、ワーキングホリデー中の方、または4か月以上の長期滞在を予定している若い日本人女性の皆さまへ。

    台湾での滞在は、親しみやすい生活環境や豊かな食文化を楽しめるだけでなく、「卵子提供(卵子ドナー)」という行動を通して、不妊に悩む日本人ご夫婦に希望を届けることもできます。

    台湾では、卵子提供治療に関する制度がしっかり整備されており、法規制も明確で透明性が高く、また、台湾の医療水準はアジアトップクラスです。

    台湾滞在中に、不妊に悩むご夫婦を助けるお手伝いとして卵子ドナーによるボランティアを行う日本人女性もいます。ドナーとして卵子提供を行う場合、その行程は全て匿名で行われ、個人情報が外部に漏れることはありません。同じ日本人であるご夫婦の「子どもを持ちたい」という願いを叶える手助けができるだけでなく、NT$99,000(日本円でおよそ50万円)の栄養費を受け取ることができ、台湾滞在中の生活費の負担軽減にもつながります。

    ⸝⸝⸝

    ✨ なぜ日本人女性が台湾で卵子提供をするのに適しているの?
    • 卵子ドナーは全行程が匿名で行われます。情報は台湾・衛生福利部国民健康署が審査・保護します。
    • 日本から近く、文化や生活習慣が似ていて安心
    • 医療チームによる全面サポート、透明で明確なプロセス
    • 留学やワーキングホリデー中でも無理なくスケジュール調整可能
    • 不妊に悩む日本人ご夫婦の夢を叶えるお手伝い
    • 卵子提供完了後、NT$99,000(日本円でおよそ50万円)の栄養費を受け取れます。
    ⸝⸝⸝

    🌸 日本人女性が台湾で卵子ドナーを行うには
    • 以下の条件を満たす方は、台湾で卵子ドナーになれるかもしれません。
    • 年齢:20代〜30代の健康な女性(台湾法規上は20〜40歳まで)
    • BMI:おおよそ 18.5〜24
    • 喫煙・薬物使用の習慣がない方
    • 重篤な疾患、遺伝性疾患、慢性疾患がない方
    • 台湾に4か月以上滞在予定(留学/ワーホリ/長期滞在/国際結婚)の方
    • 不妊に悩むご夫婦のお手伝いをしたい方
    ⸝⸝⸝

    📌 卵子提供の流れ

    STEP 1:オンライン登録
    スマートフォンで簡単なフォームを入力。NUWAより日本語でご連絡します。


    STEP 2:健康診断
    台湾到着後、NUWA生殖医療センターで健康チェック。約7〜14日で結果が出ます。

    STEP 3:本人確認・マッチング
    台湾・衛福部国健署へ資料提出。
    レシピエント夫婦との血縁関係がないことを確認する作業を行います。(約1〜3か月)

    STEP 4:治療開始
    医師が個別に排卵誘発の計画を制定。
    定期的な通院のみで、学業や私生活への影響は最小限です。

    STEP 5:採卵手術
    全身麻酔で無痛、所要時間は15〜20分。
    術後1〜2時間休憩後、帰宅可能です。

    STEP 6:栄養補助金の受け取り
    手術当日に NT$99,000(日本円でおよそ50万円)をお受け取りいただけます。

    STEP 7:術後フォロー
    採卵後に再診察を受け、体の回復具合を確認します。

    ⸝⸝⸝

    🫶🏻 台湾の「NUWA生殖医療センター」がおススメな理由
    • 衛生福利部国民健康署認可の生殖医療機関
    • 日本語対応の充実したサポート
    • 女性医療スタッフによるケア
    • 排卵注射のサポートあり
    • 最新の胚培養ラボ、高い医療水準
    • 治療の流れが明確で、安全・信頼性の高い体制
    台湾での卵子提供プログラムにご興味がある方、またはドナーになるためのプロセスについてご質問がある方は、ぜひ下記フォームよりお申し込みください。日本語対応スタッフが、できるだけ早くご連絡いたします。


    ⸝⸝⸝

    ドナーとして卵子を提供することについてご質問のある方は、ぜひNUWA生殖医療センターのLINEを追加しご相談ください。

    卵子ドナーについてご質問のある方は、ぜひNUWA生殖医療センターのLINEを追加しご相談ください。

    2025.12.18

  • 生殖医療に関するコラム

    凍結卵子と凍結胚、どちらを選ぶ?年齢・タイプ別の妊娠プラン完全ガイド

    凍結卵子と凍結胚は、現代女性が将来の妊娠を見据えて行うとても大切な生殖プランの手段です。
    独身女性が将来のために妊娠力を保存したい場合や、既婚カップルが妊娠時期を先延ばしにしたい場合など、それぞれの状況に応じて、卵子凍結と胚凍結の違い、年齢による影響、費用面などを理解することが、正しい選択をするための第一歩となります。

    思考凍卵與凍胚選擇的女性示意圖

    卵子凍結・胚凍結前の検査:AMHとAFCがカギ

    卵子凍結や胚凍結を行う前に、最も重要なのが「卵子の在庫量」を知るための血液検査です。
    検査項目の一つである AMH(抗ミュラー管ホルモン) は、卵巣内に現在どれだけ卵子のストックがあるか(約6か月間の目安)を示す指標です。AMH値が高いほど、1回の採卵で得られる卵子の数が多く、AMH値が低いと採卵数は少なくなります。

    採卵前には、卵胞数(AFC)検査を行うこともできます。
    AFCは1か月以内の短期的な卵胞数を示し、AFCが高ければ採卵数が多く、AFCが低ければ採卵数が少なくなります。
    一般的に、AMHとAFCは正の相関関係にあり、AMHが高ければAFCも高く、AMHが低ければAFCも低い傾向があります。

    もし採卵周期において「AMHが高くAFCが低い」場合は治療実施の延期が、また「AMHが低くAFCが高い」場合はチャンスをしっかりと見極めて早めに治療を行うことが推奨されます。

    <関連記事>

    年齢が凍結卵子・胚の質に与える影響

    凍結卵子、凍結胚の質は、いずれも年齢と深く関係しています。
    経験的な数字ではありますが、正常な卵子を1個得るために必要な卵子の個数は、34歳以前ではおよそ 7~10個ですが、34歳を過ぎると卵子の質は年々低下するため、正常な卵子を得るための採卵個数は徐々に増えていきます。38歳前後では 卵子15~20個、40歳以降では 20~40個の採卵が必要だと考えています。

    胚胎の質も年齢の影響を受けるため、34歳以降では質も年々低下します。染色体正常胚を得るために必要な胚の個数は一般的に以下のとおりです。
    ‐34歳以前:2~3個
    ‐35~38歳 : 3~4個
    ‐39~40歳 : 4~5個
    ‐40歳以降 :6~10個以上

    卵子凍結と胚凍結、どちらを選ぶ?医療と法律からみた違い

    現行の法律では、未婚の方は卵子凍結が、既婚であれば卵子凍結、胚凍結いずれも選択できます

    医療面から見ると、がんを患っている女性が化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療を受ける前には、卵子凍結または胚凍結を行うことが強く推奨されます。将来的に妊娠の予定があるかどうかに関わらず、これは「予防医療」の一環であり、「生殖力の保険」としての役割もあります。

    費用の面から考えるとどうでしょうか。
    もし AMH値が低く複数回の採卵が必要な場合は、卵子をその都度凍結しておき、後に胚を凍結する方が、費用を抑えられることがあります。
    一方で、38歳以上 の場合は、卵子の融解後生存率を考慮すると、最初から胚培養まで行って凍結しておいた方が妊娠成功率の向上につながるためおすすめです。ただし、その分費用はやや高くなります。
    1回の採卵で10個以上の卵子が得られており、安定した結婚関係があり、また今後5年以内に妊娠を考えている という方は、胚凍結を選ぶのがよいでしょう。

    胚は卵子よりも凍結・融解後の安定性が高く、将来の治療効率を高めることができるのです。

    胚と卵子の違い:単細胞と多細胞による安定性の差

    凍結卵子は、受精させて胚に培養した後、新鮮胚移植または凍結胚移植を行うことができます。
    一方で、新鮮な卵子も同様に、そのまま凍結保存することも、受精させて胚を作ることも可能です。
    つまり、新鮮卵子でも凍結卵子でも、受精・培養して胚を作ることができ、新鮮胚でも凍結胚でも、その後の胚移植を行うことができます。

    卵子と胚の最も大きな違いは、細胞構造にあります。
    胚はすでに受精卵であり、精子と卵子が結合して分裂・成長した細胞の集合体です。成熟した胚盤胞(ブラストシスト)には、およそ100〜200個の細胞が含まれています。
    一方、卵子は単一の細胞であり、1つの細胞核と1つの細胞質しか持ちません。そのため、胚盤胞のような多細胞構造に比べると、卵子は凍結・融解の過程で細胞骨格の変化を受けやすく、ダメージに弱いという特徴があります。

    臨床的にも、38〜40歳以降の女性では、凍結卵子の融解後の生存率がやや低くなることが確認されています。
    その原因として考えられているのは、卵子内部の細胞骨格の変化や、細胞内小器官(ミトコンドリア、エクソソーム、中心体など)の機能変化です。
    これらの変化によって、卵子が凍結・融解のプロセスに耐えられず、細胞死を起こすことがあるとされています。

    そのため、38歳以上で安定した結婚関係がある女性には、臨床的には卵子凍結よりも胚凍結を選択することが推奨されています

    研究による実証:年齢と卵子生存率の関係

    2022年、アメリカ・ニューヨーク大学の研究で、卵子凍結を行った543名の女性を対象に、合計8,526個の卵子を融解した結果、卵子の生存率は79%であることが報告されました。
    その他、年齢別卵子融解時生存率は以下のとおりです
    ‐38歳未満 77%
    ‐38~40歳 82%
    ‐41歳以上 76% 

    この結果からは、年齢が卵子凍結後の融解時生存率に明確な影響を与えるとは言えないように見えます。
    しかし、データを詳細に分析すると、融解した後に使用可能な卵子がまったく残らなかったケース(卵子がすべて細胞死)において、年齢差が明確に現れました:

    ‐38歳未満では0.5%
    ‐38~40歳では2.3%(221名中5名については、卵子融解後にすべて細胞死)
    ‐41歳以上では3.3%(60名中2名については、全卵子融解後後にすべて細胞死)

    つまり、38歳以上では融解後に卵子が全滅するリスクが高くなることが示されています。平均値としては年齢の影響が小さく見えますが、38歳以上の女性では卵子全滅の可能性が確かに高まるといえるでしょう。
    そのため、38歳以上で既婚の女性には、卵子凍結よりも胚凍結を優先的に検討することが推奨されます。

    既婚女性で1回の採卵数が少ない場合、卵子凍結と胚凍結どちらを選ぶ?

    38歳までは卵子凍結、38歳以降は胚凍結
    前述の内容を踏まえると、1回の採卵個数が少ない場合(10個未満)では、38歳未満の既婚女性は、複数回に分けて卵子凍結を行うことで、胚凍結に比べて費用を抑えることができます。
    一方、39歳以降では、卵子の凍結・融解後の生存率が低下する傾向があるため、最初から胚凍結を行うことが強く推奨されます。
    また、胚凍結にはもう一つの利点があります。
    早い段階で目標とする数の胚を確保できれば、その時点で採卵を終了できるという点です。

    卵子凍結・胚凍結は自然妊娠に影響しない

    インターネット上では、「卵子や胚を凍結したら、その後は体外受精(IVF)しかできないの?」「もう自然妊娠はできないの?」といった噂を目にすることがあります。
    しかし、卵子凍結や胚凍結を行っても、自然妊娠の可能性が下がることはありません。たとえ凍結保存された卵子や胚があっても、それを必ず使う必要はありません。妊娠を希望する場合は、まず自然妊娠や排卵日に合わせたタイミング法から試してみることも可能です。

    ただし、凍結卵子はそのまま体内に戻すことはできません。
    一度融解し、受精させて胚に育ててからでないと、子宮に戻すことはできません。

    保存期間:医療的には無期限、法律的には制限あり

    多くの国際的な研究や臨床経験によると、卵子凍結・胚凍結には実質的な保存期限はありません。
    現在主流となっている「ガラス化法(Vitrification)」による急速冷凍技術では、冷凍保存液の働きにより、低温下で水分子が形成する氷晶の破壊力を最小限に抑えることができます。
    そのため、胚や卵子の細胞内にある細胞小器官も適切に保護され、長期保存が可能となっています。
    実際、アメリカでは30年以上前に凍結された胚を法的手続きを経て他の夫婦に提供し、移植後に妊娠が成立したという報告もあります。
    このことから、保存環境が適切に管理されていれば、胚の保存には実質的な時間制限がないことが証明されています。
    また、臨床の現場でも、9年間凍結していた卵子を融解し、妊娠に成功した例があります。
    医療技術的には、卵子凍結・胚凍結ともに保存期間に制限はありません。
    しかし、法律上の規定として、胚の保存は最長10年まで、卵子の保存は10年を超えても状況に応じて延長可能とされています。

    したがって、卵子や胚を凍結保存する際には、保存期限の法的制限に注意することが必要です。(実際は、実際には10年以上経ってから再利用されるケースは非常にまれです)

    まとめー 未来の選択肢を残すために

    外来では、卵子凍結や胚凍結を「人生における必要な選択肢」として考える女性が増えています。特に未婚の女性は卵子凍結を重視し、新婚のご夫婦では胚凍結を選ばれる方も多く見られます。
    このような選択肢があることで、時間の経過による焦りやプレッシャーを和らげ、昇進・転職・進学など、人生のさまざまな挑戦により落ち着いて向き合うことが可能になります。

    未婚での卵子凍結、既婚での卵子・胚凍結。皆さまがご自分にとって最適な選択を見つけられることを心より願っています。

    よくある質問(FAQ)

    Q1:卵子凍結と胚凍結、どちらの妊娠成功率が高いですか?

    胚凍結(凍胚)の方が、卵子凍結(凍卵)よりも全体的な妊娠成功率は高いとされています。胚は多細胞構造であるため凍結・融解後の安定性が高いこと、一方卵子は単一細胞であるため、凍結過程での影響を受けやすいことが、その主な理由です。
    そのため、38歳以上の女性や既婚で近い将来に妊娠を希望している方は、胚凍結を優先して選択することが推奨されます。

    Q2:卵子凍結に適した年齢は何歳ですか?

    卵子凍結に理想的な年齢は、30~34歳 とされています。
    この時期は卵子の質と量が最も良好であり、必要な採卵回数も少なくて済みます。
    一方、38歳を過ぎてから凍結する場合でも、生殖能力を保存することは可能ですが、融解後の卵子の染色体正常率、そして胚の着床率は低下する傾向があります。

    Q3:自分が早めに卵子凍結すべきかどうかはどう判断できますか?

    血液検査で「AMH(抗ミュラー管ホルモン)」を測定することで、卵巣の機能を確認できます。
    ✅AMHの値が高い:卵巣内の卵胞数が多いことを示します。
    ✅AMHの値が低い:卵巣の予備能力が低下していることを示します。
    30歳前後の若いうちに検査を受け、結果をもとに医師と相談して卵子凍結のタイミングを決めることが推奨されます

    Q4:卵子凍結や胚凍結は自然妊娠に影響しますか?

    いいえ、影響はありません。
    凍結卵子や凍結胚はあくまで保存であり、その後の自然妊娠の可能性を下げることはありません。
    女性は引き続き自然排卵・自然受精が可能です。
    凍結した卵子は、必要なときに融解し受精・培養して胚にしてから移植することになります。

    Q5:未婚女性は胚を凍結できますか?

    現行の「人工生殖法」によると、未婚女性は卵子凍結のみ可能であり、受精させて胚を作り凍結することはできません。
    人工授精や胚凍結は、合法的な婚姻関係にある場合のみ認められています。

    Q6:卵子凍結後、どのくらいの期間で融解して使用できますか?

    特に使用までの強制的な期限はありません。凍結後2~10年経ってから使用されることが多いですが、国際的には30年以上保存された卵子でも妊娠に成功した例も報告されています。
    使用のタイミングは、個人の結婚状況・健康状態・妊娠計画によって決まります。
    医師は状況に応じて、治療のスケジュールや胚移植の戦略を調整します。


    筆者
    NUWA生殖医療センター  李日升医師

    専門分野:不妊治療、体外受精(IVF)、人工授精、卵子凍結(凍卵)、精子凍結(凍精)、卵子提供、精子提供、反復流産、生殖免疫異常評価、早発閉経

    NUWA医療には多数の不妊症専門医および1万人以上の体外受精成功実績を持つ医師チームが在籍しています。
    全部で5軒あるクリニックには、高規格の体外受精生殖センターが3軒、漢方クリニックが2軒、国際レベルの胚培養実験室が3軒が含まれ、台北、桃園、台中の3都市に設置されています。


    2025.12.15

WEB予約

今すぐ相談