コラム

自然周期移植・ホルモン補充周期移植とは?|体外受精でよくある選択肢

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体外受精(IVF)治療において、胚移植は妊娠率に大きく影響する重要な段階です。
臨床では主に、「自然周期移植」「ホルモン補充周期移植(人工周期)」の2つの方法が用いられています。
これらに絶対的な優劣はなく、月経周期の規則性、子宮内膜の状態、そして医師の臨床的判断をもとに、一人ひとりに適した方法が計画されます。

本記事では、それぞれの方法の特徴をご紹介するとともに、実際の症例を1つご紹介し、治療を検討されているご夫婦が進むべき方向を見つけるための参考としていただければと思います。
醫師向個案解說試管嬰兒植入方式,協助選擇自然週期或藥物週期


自然周期移植(Natural Cycle)とは?

自然周期移植とは、女性本来の月経周期とホルモンの変化を活かし、超音波検査や血液検査によって卵胞の成熟度や排卵のタイミングを確認し、子宮内膜の状態が整った時点で胚移植を行う方法です。

治療の流れ

  • 月経周期2~4日目:血液検査・超音波検査を行い、お身体の状態を確認します。
  • 月経周期10日目前後: 再診にて超音波検査を実施し、卵胞の発育状況や子宮内膜の厚さを確認します。
  • 同時に、エストラジオール(E2)、プロゲステロン、黄体形成ホルモン(LH)などのホルモン値の変化を継続的にモニタリングします。
  • 月経周期12~14日目:卵胞が成熟(通常18~20mm程度)し、子宮内膜の厚さが理想的な状態(一般的に7~8mm以上)に達した場合、医師の判断により排卵トリガー注射を行い、排卵を促します。
  • 排卵後3~5日目: 胚の発育段階に応じて胚移植日を決定します。
  • 例:5日目胚盤胞を移植する場合、多くの場合トリガー注射5日後に胚移植を行います。
  • 胚移植後: 医師の判断に基づき、必要に応じて黄体ホルモンを補充して子宮内膜の安定をサポートします。
  • 胚移植後12~14日目: クリニックで血液検査による妊娠判定を行います。

メリット:

  • 月経周期が規則的な女性に適している
  • 使用する薬剤が比較的少ない
  • 自然な生理の状態に近い

想定される制限:

  • 移植のタイミングが排卵に左右されるため、事前の計画が立てにくい
  • 複数回の通院によるモニタリングが必要
  • 周期に急な乱れが生じた場合、治療が中止となる可能性がある

ホルモン補充周期移植(Hormone Replacement Therapy Cycle)とは?

ホルモン補充周期移植(別名:人工周期、ホルモン療法)は、経口または注射によるホルモン薬を用いて、子宮内膜の厚さを調整・管理し、黄体ホルモンのサポートを行うことで、胚が適切なタイミングで着床できるようにする方法です。

流れの紹介

  • 月経周期2~4日目:血液検査と超音波検査を行い、エストロゲン薬(通常は経口薬または貼付薬)を開始して、子宮内膜の増厚を促します。
  • 月経周期10~14日目: 再診にて超音波検査を実施し、子宮内膜の厚さを確認します。この時、血液検査によりホルモン値を確認し、子宮内膜が理想的な厚さ(通常7~8mm以上)に達しているか確認します。
  • 子宮内膜が十分な厚さになったら:子宮内膜が十分な厚さに達したことを確認したら、黄体ホルモンの投与を開始します(経口、膣座薬、または注射)。
  • 胚移植:胚の発育状況に応じて、適切な胚を移植します。
  • 胚移植後:エストロゲンと黄体ホルモンの補充を妊娠判定日まで継続します。
  • 移植後12~14日目:クリニックで血液検査による妊娠判定を行います。

メリット:

  • 月経周期が不規則な方、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの方に適している
  • 移植のタイミングを事前に計画できるため、仕事をしている方や海外から通院する方に便利
  • 排卵異常による治療中止のリスクが比較的少ない

想定される制限:

  • 薬の服用や注射が必要で、不快感を感じる場合がある
  • 通院によるモニタリングの回数は自然周期移植より比較的少ない

自然周期 vs 薬物周期:流れと特徴の比較

項目自然周期移植ホルモン補充周期移植
(人工周期)
適した方 月經週期規律、排卵正常 月經不規律、多囊、或需彈性規劃
藥物使用 少量(黃體素為主) 需持續服用或打針
治療スケジュールの管理 自然排卵に依存するため予測が難しい 時間を計画でき、管理しやすい
通院回数 多め(排卵の追跡が必要) 比較的少なく、スケジュールに沿って進行
想定されるリスク 排卵異常により治療中止の可能性 軽度の副作用(むくみ、乳房の張りなど)



ケース紹介:双子の姉妹、異なる移植方法での体外受精成功ストーリー

台湾・台中に住む37歳の双子姉妹は、卵巣早期機能低下、子宮内膜症、卵管閉塞により不妊に悩んでいました。
不妊の原因はほぼ同じで、AMH値もわずか0.04の差(それぞれ1.46と1.42)しかありませんでした。
その後、お二人は王懷麟医師のもとで体外受精(IVF)治療を受けることにしました。

姉妹はそれぞれ異なる移植方法を選択しました。

姉:ホルモン補充周期移植
妹:自然周期移植

移植方法は異なりましたが、偶然にも同じ日に移植が行われ、母の日の前日にお二人とも胎児の心拍を確認することができました。
お二人とも妊娠に成功し、出産予定日も同じという、特別な妊娠ストーリーとなりました。

雙胞胎姊妹分別選擇自然週期植入跟藥物週期植入,最後都成功懷孕,恭喜他們



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自然周期移植とホルモン補充周期移植の選び方

移植方法に絶対的な優劣はありません。重要なのは以下の点です。
  • 月経周期が規則的かどうか
  • 多嚢胞性卵巣や子宮内膜症などの既往があるか
  • 子宮内膜の厚さやホルモン状態

そして最も大切なのは、専門医が検査結果や病歴をもとに、一人ひとりに最適な移植方法を提案することです。

よくある質問(FAQ)

Q1:自然周期移植の方が成功率は高いですか?

A1: 現在の研究では、自然周期とホルモン補充周期の妊娠成功率はほぼ同等で、大きな差はありません。成功の鍵は、胚の質と子宮環境にあります。

Q2:月経不順でも自然周期を選べますか?

A2: 月経周期が不安定な場合、排卵のタイミングを正確に把握するのが難しいため、通常はホルモン補充周期を推奨します。ただし、最終的には医師の評価に基づいて決定します。

Q3:ホルモン補充周期の副作用は重いですか?

A3: むくみや乳房の張りなどの軽い不快感が出ることがありますが、多くの方は問題なく使用できます。医師が必要に応じて投薬量を調整します。

Q4:移植方法は赤ちゃんの健康に影響しますか?

A4: 影響はありません。自然周期、ホルモン補充周期いずれも安全な移植方法であり、赤ちゃんの健康に差が出ることはありません。


NUWA生殖医療センター 王懷麟(ワン・ファイリン)医師

専門:
人工授精、体外受精、卵子凍結、不妊症の総合診断および治療、生殖内分泌、子宮内視鏡

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